市民球場再生計画

9月14日
9月14日、広島地裁で住民投票却下処分に対する「行政処分取消請求事件」の判決があり、旧市民球場の歴史と未来を守る会の訴えは「棄却」される。

★旧広島市民球場の歴史と未来を守る会、土屋時子さんのコメント

良識と判決のはざま。

昨年9月8日に「旧広島市民球場解体の賛否を問う」住民投票実施請求を提出しましたが、17日には「重要事項でない」との前市長決裁で却下され、27日に不服とし提訴してから早一年が経ち、ようやく本日の判決日を迎えました。

この訴訟は、地方自治法や住民自治のあり方、その現代的な課題である住民投票制度のあり方と理念を問うものであり、住民投票手続きを巡る「自治体の裁量権の是非を問う」異例の訴訟であると言われてきました。市民の球場問題で私たち市民は排除され続け、いわば最後の手段として、司法の良識ある判断を期待しておりましたが、残念ながら棄却判決とのことです。本日の判決内容は、住民投票請求却下が不当になされたことに加え、「住民蔑視」の姿勢を示したということであり、一層失望感と憤りを感じています。

旧広島市民球場の解体に至る経過についてはご承知の通りです。市政の懸案事項、重要事項の筆頭課題であり、議会決議も二転三転した揚句、最終的に市案は白紙となり、跡地計画のないまま解体だけが進行しているという大事業です。松井市長は検討委員会を設け議論を再始動させる―とのことですが、これまで市民の声が反映されなかったのですから、これから反映されるとは到底思えません。これが「国際平和文化都市・広島」の実態です。

秋葉前市長が「市民の市民による市民のための広島市政を実現するため」と、2003年に住民投票条例を制定してから8年間、昨年初めて3件の提出がなされたのですが、全て却下されてしまいました。これからも実施されることはないでしょう。何故なら、市長や市にとって都合の悪いことは住民投票の対象にしなくてもよいという解釈がなされてしまったからです。

常設型であり、発議権も住民のみ―という広島市の住民投票は、全国でも先進的と言われましたが、本当は<市民が使えない矛盾した住民投票制度>だったことが判明したのです。私は今でも、条例の不備というより条例違反を行っていると思うのですが。いくら理想的な制度であっても、正しく機能されなければ何の役にも立ちません。

実は6月に松井市長に確認しましたら「旧市民球場の問題は重要事項である」と私たちの前で明言されました。「重要事項ではない」という却下事由がなくなった現在、住民投票の再請求が出されたら、今度は市や市長はどのような回答をするのでしょうか。

しかしながら、もしも請求が受理され、必要数の連署が集まり、初の住民投票が実施される事態になったとしても、本格的な解体がなされている現在、投票することの意味は全て失われてしまいました。戦後復興の大切な財産を惜しげもなく消し去った、広島市及び現市長は、市民に対しどのような弁解と償いをするのでしょうか。

旧広島市民球場の問題は単なる球場問題ではなく、被爆地広島の復興と文化に関わる問題だと思っています。広島市には被爆地広島として世界に示せる都市政策が何もないことは、広島市民として最も残念なことであり、魅力ある都市としての発展も危ぶまれます。

もちろん控訴いたします。


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