市民球場再生計画

5月14日
速報、中国新聞電子版、マツダの欠陥構造指摘−。中国新聞電子版に、当チャンネルで昨年から指摘してきた「マツダスタジアム欠陥構造問題」がやっと記事掲載された。

この問題はすでに2月28日の時点で新球場建設に直接関わった秋葉前市長からバトンを受け継いだ格好の松井市長に「重大な瑕疵、致命的な欠陥が懸念される」とする問題点究明の要請書が提出され、3月29日に松井市長が「問題はない」と回答している。

要請書は元市職員の木原康男氏と、秋葉前市長の新球場への取り組みに懸念を表明し続けた前市議会議員で一級建築士の宮本健司氏の連名による。また松井市長がこの件での詳細な事情を知るはずもなく、「回答」は市職員による「引き継ぎ」の中で行われたと見るのが自然。

なお、この問題については4月14日土曜日付の「日刊廣島」(発行所日刊広島新聞社、広島市中区、電話082・227・2890)の一面でも「柱の下に杭がない?」「90億円で造った広島市民球場」「重大な瑕疵・欠陥、元職員、前市議」「安全上問題ない、広島市」の見出しで詳しく紹介されている。

木原康男氏は秋葉前市長の下で直接、新球場コンペに始まるマツダスタジアムの諸問題に直接かかわってきた人物で、この件と並行してマツダスタジアムの設計の大元になっている「新球場コンペ」自体に深刻な不正問題があったとしてこちらの方でもその経過などを世に問う準備を続けている。

木原氏は2011年秋ごろまでにを広島市に対しての監査請求などを通じて「ありえない(球場)構造計算書」の存在を確認、さらには広島市が行った新球場設計コンペの優秀作品が短期間のうちに「広島市の都合に合わせて」書き換えられるなどしていった経緯なども克明に調査中だ。

一例を挙げるならコンペの実施要項には「駐車場は球場の外」が応募条件に記されているのに入選作品ではいつの間にか駐車場は球場内とされ、実際、マツダスタジアムの敷地内には駐車場が整備されている。

これは「最初と最後で話が違うじゃないか」というほんの一例に過ぎない。コンペでの作品公募から入選作品の選定、公開プレゼンテーション、実設計、さらには極めて短い建設期間、という一連の経過をたどる中で駐車場云々より遥かに深刻な問題が多数存在する、というのが木原氏らの主張である。

広島市が木原氏らの指摘に対して表向き「問題はない」といくら言っても、球場全体の中では比較的加重の軽いマツダスタジアム正面付近の地面には「本来はあるべき」とされてる杭が200カ所以上も配置されていないのは紛れもない事実である。

新球場建設現場で当時の担当者のひとりが「世界一の球場」という秋葉前市長の言葉を皮肉り「世界一の突貫工事」と話した言葉が今も耳から離れない。

杭がないので悔いが残る、ではシャレにならない。巨大地震などを想定して食糧備蓄倉庫まで組み込まれているマツダスタジアムが安全と言い切れるのかどうなのか?福島第1原発の例を見るまでもなく今の日本には「安全神話」など存在しない。わざわざ、あるべき構造を建設費をケチってネグったとすれば、日刊廣島の中にあるように「90億円の歪」とのそしりは免れない。

参照1)2011年4月28日当サイト「市民球場解体にNO!チャンネル」

世界に誇れない新球場−。

今日付「日刊廣嶋」(日刊広島新聞社発行)一面に「世界に誇る球場に不備」「寄付の余剰金で追加整備求めた市」「前市政から引き継がれた問題点」の見出しがある。

記事内容は、秋葉前市長が「90億円」で「世界に誇る」として建設したマツダスタジアムに完成後、多くの不備、「手抜きとみられる」現状が判明し「市民の苦情」もあって追加整備を迫られていることを指摘。


この問題に対処するため、広島市では広島経済界が集めた寄付金の余剰金をマツダスタジムの「不備なカ所」に投入するよう求める、というもの。

これに対して経済界は「せっかくの寄付金。もっと夢のある方向に使えないか」「穴埋めにつかわれるようではがっかりだ」「90億円でできると言ったのは何だったのか」など秋葉前市長と広島市の姿勢を強く避難する声が上がっているという。

さらに記事の中ではカープが「20億円を超える整備費の負担を強いられた」ことをあげ、「90億円ではハリボテしかできなかったことをうかがわせる」と一刀両断している。

マツダスタジムは工事期間中から「世界一の突貫工事」(現場担当者)と言われ「地震の時に大丈夫か」という関係者も当初からいたほど。

コンペによるデザイン設計と広島市の手による本設計、施工には大きな違いがあり、例えば記者席のあるフロアには便所も水回りのない、記者席の一部はスコアボードも見えない、など通常では考えられない設計ミスが多数ある。

それはスタンドも同じでグラウンドがよく見えない席がかなりあるし、水回りの少なさはどの施設にも共通する。

さらに完成1年目から外壁にクラック(コンクリートのひび割れ)が入り、剥き出しの防火材をカラスが引っ張り出して、そこら中に散らかしたり、気温による球場本体部分の膨張を吸収する「エクスパンション」部分の修理が必要になったり、そこら中が雨漏りしたり、と言い出せばキリがない。

今回、寄付金を投じてでも手を入れる必要が出てきるのは以下の部分。

・車椅子、高齢者用エレベーターに1億6000万円。(だいたい、バリアフリーをうたって作った球場なのに何を今さら?)

・1階正面入り口、三階コンコース入り口へのゲート整備に1億2300万円。(今はあるがチケット売り場の日よけさえ最初はなかった、今あるものも小さ過ぎる。このゲートも仮設でこれまでやってきている。改装甲子園の現状などと比較しても考えられない手抜き)

・内野側サブスコアボードに8000万円。(ない方はおかしい。元の市民球場は外野からでも見上げればスコアボードが見えたが今は外野のファンは得点経過さえ分からない、この貧相な発想はスコアボードが見えない記者席と一緒…)

・コンクリート打ちっぱなしのスタンド壁面や床の塗装に6600万円。(それは、最初の工事でやっておくべきもの。マンション管理などに精通している者ならすぐ分かる)

・コンコースへのドライミスト装置に2000万円。(夏場のコンコースは暑すぎる。冷房が使えない構造にしたからには当然、最初からやってしかるべきもの)

以上、総額4億4900万円。寄付金は11億5000万円を目標に集めたが、5億1591万円ほど余分に集まった。

その一部の6800万円はすでに線路方向から見える場所に設置したメッセージボードに使ったため、残り4億4782万円。

この寄付金集めに身を粉にして奔走した広島商工会議所、宇田誠前会頭は秋葉前市長から非常に厳しい言葉を浴びせられ激怒した、と聞く。

そんないわくつきの寄付金を最後は秋葉市政のツケとして使われては関係者はたまったものではない、ということか?

なお同紙面に登場する一級建築士でもある宮本健司市議(今季限りで勇退)の話も痛烈だ。

「市は90億で整備するとごまかしてきたが同等の球場は120〜130億かかる。エレベーターやドライミストは実施設計時に減らしたり、やめたもののはず。欺瞞に満ちている。コンクリート塗装については何もしていないなら劣化を早めるのは当たり前!そんなことより、今のマツダスタジアムは市民球場になってない。追加整備をしても、カープ専用球場の色を強めるばかりだ。今のように市民や球児が使えない球場を”市民球場”と呼べない。強く改善を求めたい」

これらの意見は当チャンネルのこれまでの指摘と完全に重なる。秋葉前市長が降りたから、それで終わりにはならない。広島の街のあちこちに投げ散らかした「負の遺産」のあと始末を松井市政はこなしながら、新たな諸策も進める運命を背負っている。

参照2)2010年11月6日当サイト「市民球場解体にNO!」チャンネル

新球場コンペでも秋葉市長訴えられる方向…

9月27日、「球場解体の賛否を問う住民投票実施請求を却下したのは不当だとして広島地裁に行政刑事訴訟で訴えられている秋葉市長が新たな案件で訴えられることがほぼ確実になった。

元広島市幹部のK氏は独自に「新球場コンペの選考審査の過程について」を調査。

2005年3月と2006年9月の2度に渡って実施された「新球場設計案コンペ」(両者で募集内容は大幅に変更)について、当時の市役所内部の動き、秋葉市長が「いつ、誰と何のために会合したか」、市議会での質問に秋葉市長、担当職員がどう当答弁したか、あるいはコンペの条件提示と最優秀作品の各スペック、実際に建設されたマツダスタジアムのスペックを徹底的に比較しその矛盾を書面に列挙。

10月21日に広島市役所秘書課に、秋葉市長に向けて「新球場コンペの選考審査の過程についての質問状」を提出した。

その後、秘書課からの返答がないため、11月5日に催促。すると6日になって質問状に対する反応が返ってきた。

しかし、秋葉市長への質問状にも関わらず「すべての返答を事務方に丸投げしている状況」とK氏。さらに「もう、とにかくこの問題に触れないでいてくれ、という空気がありありと伝わってくる。よって、訴訟の準備に入りたい」と述べ、秋葉市長は「世界一の突貫工事」(建設に関わった専門家)と言われる新球場建設問題でも訴えられることが確実になった。


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