市民球場再生計画

8月9日
「建築ジャーナル」誌の心意気

★8月6日を前に当チャンネルに届いたみなさんからのメールを遅ればせながら紹介させていただきます。

おはようございます!広島市を心配する山口市の石原です。連日の情報発信、ご苦労様です。体調管理にはくれぐれもお気を付け下さい。

さて、我が家に「福岡・広島・長崎の発展戦略 著書:加来秀治」という平成2年に発売された本があります。中身を簡単にご紹介させていただきます。

第一章:「ここまで開いた福岡と広島の差」 ・広島のリードがいまは二十万差 ・近い空港と遠い空港 ・引き留められた大学と放出された大学 ・地下鉄と都市高速はステータスシンボル ・手づくりプロ球団は広島が一枚上 …

第二章:「なぜ格差が生まれたか」 ・当たった都市戦略と壁になった都市戦略 ・効いてきたマスコミの情報発信量の差 …、

第四章:「広島、長崎が手を携えて取り組む課題」、第五章:「広島を咲きにおう都市にするために」。

広島市・長崎市には福岡市とは違った方向での発展を望む、と言った内容です。機会ございましたら広島市の方にぜひ読んでいただきたいな〜、と思っております。確かに、都市機能では福岡市は広島市に比べリードをしていると思いますが、球団を手放しその球場を壊したという事実は福岡市の汚点だったと思います。

西鉄ライオンズを愛したファンは、西武ライオンズ・ソフトバンクホークスの関係を心の底から払拭できるのでしょうか…。ヤフードームは確かに立派ですが、平和台球場のような歴史はありません。決してホークスを非難しているのではありません。残念ながら、福岡市の考える都市の発展に球場を残すという選択肢は不要だったのかもしれません…。ただ私も、広島市には福岡市と違った方向での発展を願っており、そのためにも旧広島市民球場という歴史は必要だと思っている一人です。旧広島市民球場は原爆ドームと同様の歴史的価値のある建物です。一度壊してしまえば元には戻りません・・・。本日の中国新聞の一面に「秋葉市長、マグサイサイ賞 核廃絶運動で評価」の見出しが…。憤りを感じます…!

★ありがとうございます。これまでも広島と福岡の比較は散々、やってきましたが、同書で指摘されている通り、空港、大学、都市高速、地下交通体系でことごとく広島は福岡の後塵を拝する結果になっています。

例えば地下鉄網。昭和40年代、広島市はすぐにでも工事に移れそうなぐらい詳細な地下鉄設計図を描いています。例えば元の広島市民球場から広電電車で西へふた駅の十日市交差点。あそこなどすでにこの時期から地下空間を活用した一大ターミナル駅構想があり、それが実現していれば横川と紙屋町を繋ぐ結節点として今とはまったく違った発展を見せていたでしょう。

しかし「青写真は描くが実現させることが苦手」な広島市が街中を緑でいっぱいにすることだけに躍起になっているうちに福岡に大差をつけられました。私が福岡に大学受験に行った1979年、見た目、広島と福岡はほとんど変わりませんでした。広島市の関係者によると「広島市がやらないならうちで参考にしたいので…」と福岡の担当者がその地下鉄構想図を持ちかえったといいます。30年で勝負あり、です。

両都市を比較した場合、これもご指摘の通り、メディアの情報発信力の差は歴然です。そしてこのことも広島にとっては致命傷になっています。

話は逸れますが、10年以上前に当時のダイエーホークスがベンチ内とベンチの外とで情報のやりとりをしていたことが「スパイ行為疑惑」として記事になり、球界を巻き込んでの問題になりました。スッパ抜いたのは地元の西日本新聞です。中国新聞がカープのことを悪い方でスッパ抜くようなもので、広島ではまず考えられません。

こうしたメディア間の緊張が、健全な街づくりに必要なことは言うまでもありません。広島にある新聞各社支局は不況の煽りを受け縮小の一途です。広島市が「解体」と「イベント広場作り」に躍起になっている元の広島市民球場問題もこうしたメディアのチェック機能の弱さによるところが大きいのです。

市民の声に耳を塞ぎ、市議会も強硬突破して突っ走る広島市の動きに追随こそすれ、チェック機能のまるで働いていない報道がいかに多いか…。

では次の方のメールを紹介させていただきます。

腹がたつやら呆れるやらの出来事が続き、球場問題が疎かになってしまってました。
オリンピック関連の話、高校野球の運営の話、こちらも呆れた話の宝庫ですね。盆に帰ったら次の市長選ではまかり間違っても秋葉には入れるなと両親、親戚にいい込みます。

ところで石原軍団マネージャーさんがコメントされてたように、ルース駐日大使には市民球場を訪れてほしいです。菅さんも一緒に。不幸な過去(広島の人間には不幸という一言ではとてもくくれませんが)を乗り越えて戦後のシンボルで日米がキャッチボールで平和と友好を再認識する。すごく作為的でイヤラシイとは思いますが、実現すれば結構マスコミ的には取り上げやすい絵ではないでしょうか。菅さんじゃなくて市長さんでもいいですが、まさかそんな撒き餌には寄ってこないですよね。しかし気がつけばもう今週の金曜日なんですよね。時すでに遅し、か。(小石川やまだ)

★貴重なご意見、ありがとうございました、一瞬、あれこれ思いを巡らせましたが、やはり時すでに遅し…。何とか、元の市民球場が元気なうちにあの場に存在感のある方々を集めていろいろ語っていただきたいとは思うのですが、なかなか決定打が見当たりません。では、次のメールを紹介させていただきます。

こんにちは、お疲れ様です☆本日、旧市民球場フォーラムさんのHPにて市民球場の記事が専門誌に掲載されることを確認いたしました。建築ジャーナルさんの依頼により、旧市民球場の記事を寄稿されたそうです。一球さんもすでにご存知かとは思いますが、とりあえずお知らせまで・・・

2010年8月1日発売「建築ジャーナル」8月号、NO.1170 900円

ひとりでも多くの皆さんに読んでいただいて、関心を持っていただければいいですね。(石原軍団マネージャー)

★いち早く教えていただき、ありがとうございました。広島市内の書店でもなかなかなくて、やっと広島駅前の福屋にあるジュンク堂さんで手に入れました。広島市の手法を痛烈に批判した寄稿が掲載されていますが、これこそ事実なので仕方ありません。「建築ジャーナル」でできることがどうして中国新聞ではできないのか。そこに様々な利権が絡んでいるからにほかなりません。

何度も繰り返しますが、元の市民球場とその空間は本来、市民や訪問者のためにあるべきもので、市民本位の声が反映されてしかるべきなのに、一部の利害関係者の声が尊重される構造になっています。

これは笑い話にもならない一例ですが、ある地元商店街関係者は以前、反秋葉派として何度となく新聞にも掲載され、「折り鶴反対」「次の市長選で秋葉がいなくなるのを待って、それから活用策を話し合えばいい」などと声をあげていました。

ところがある時期、急に「球場の早期解体とイベント広場整備の早期実現を望む」と180度、方向転回。そして、何のことはない。それまで長年、商売してきた自分の店舗を閉めて、ググーッと元の広島市民球場寄りの場所に店舗を移すことになったのです。

銭カネ抜きで集まってくる人々の声より、商売ありきの「街の代表者」とされる人物の声の方が重宝がられる。「バイアスのかかった記事」の乱発はこうした構造的な問題によって引き起こされ、知らない読者は簡単にミスリードされる、というわけです。

なお、「建築ジャーナル」は、ここで指摘したバイアスのかかった記事の対極にある、と思われます。39ページ「市民不在の球場再開発計画、球場解体ありきの提案にNO!」の対抗ページには「千里桃山台第二団地問題は終わらない、修繕積み立て金が食い物にされる?」の見出し。

全国的に問題山積のマンション管理会社と住民とのトラブルについて、住民側の視点からその内情に迫っています。

中国新聞などでは私が知る限り、不当に高い大規模修繕工事代金を住民に請求するマンション管理会社が頻繁に広告を出しています。これじゃ、話になりません。こうした住民トラブルについては市、県、国などの消費者センターに行けば実名で悪徳業者をチェックできますし、ネット上でもチェックは可能です。

笑い話ついでにもうひとつ。本通りから平和公園に向けて歩くと、公園手前の信号のある交差点の左角にカフェがあります。この場所は特別なエリアですから誰もが店舗を開けるわけではありません。おいしいのか、どうなのか?一度、行ってみたいとは思うのですが、それより先に気になることが多過ぎて、なかなか足が向きません。

経営母体はこれまた前出のマンション管理会社です。広島市が市議会の議決を経て営業しているので何の問題もありませんが、そんな「特別枠」をわざわざ住民トラブルを抱えた企業にやらせること自体理解に苦しむ、というのが率直な感想です。

「建築ジャーナル」の奥付(本の最後のページ)には「編集方針」が掲載されています。

・市民・利用者にとっての建築・都市への問いかけと批評

・中央集権主義から地域主義へ。地方自治、市民自治による「まちづくり」をめざす

・人間環境を大切にし、地域環境に負荷をかけない建築づくりをめざす

・市民=公民のための設計業務・建築プロフェッショナルの確立をめざす

このまんまを、「強引に球場解体へと舵を切る」広島市の都市活性化局都心開発部、旧市民球場跡地担当の部署へ送っておこうと思います。

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